社員の日記

2025年07月23日

世界とつながる「海底ケーブル」の話

~私たちのスマホが海外とつながる仕組み~

皆さんが毎日使っているスマートフォンやパソコン。YouTubeを見たり、SNSで海外の友達とやりとりしたり、Zoomで海外と会議をしたり…。そんな「世界との通信」がどうやって成り立っているか、考えたことはありますか?

実はその多くが、「海の底を通っているケーブル」でつながっているんです。


■ 身近な通信はどうやって届いている?

私たちがLINEでメッセージを送ったり、Instagramで海外の投稿を見たりする時、そのデータは一瞬でやり取りされています。でもその「一瞬」の裏側では、私たちの通信は「ルーター」や「基地局」を通り、インターネット網を旅しています。

日本国内の通信は地上の光ファイバー網などで処理されますが、海外とのやり取りの場合は、その先に「海底ケーブル」があります。実際、国際通信の約99%が海底ケーブル経由だと言われています。


■ 海底ケーブルってなに?

海底ケーブルとは、その名の通り海の底に敷かれた通信ケーブルです。長さは数千km〜数万kmにも及び、太平洋や大西洋など、広大な海を横断しています。

このケーブルの中には光ファイバーが通っており、データは光の信号として送られます。1本の海底ケーブルで数百Gbps〜Tbps(テラビット毎秒)という、とてつもない量のデータをやり取りできるのです。


■ 海底ケーブルはどうやって敷設するの?

海底ケーブルの敷設は、専用のケーブル敷設船によって行われます。浅い海では海底を掘って埋設したり、深い場所ではそのまま沈めたりします。

海底地形や海流、生態系にも配慮しながら、最適なルートを設計。途中には**信号を中継・増幅する装置(リピーター)**も設置され、遠距離でもデータを届けられるよう工夫されています。


■ 日本と世界をつなぐ海底ケーブルの場所

日本は島国でありながら、デジタル時代の通信ハブとして世界中とつながっています。主な海底ケーブル陸揚げ拠点(ケーブルが陸地に接続する地点)には次のような場所があります。

  • 千葉県・房総半島(館山など)

  • 静岡県・伊豆半島

  • 三重県・志摩市

  • 鹿児島県・奄美大島

  • 沖縄県・恩納村

  • 宮崎県・串間市 など


■ 宮崎県から世界へ伸びる海底ケーブル

実は、宮崎県にも国際通信の重要な拠点があります。

県南部の串間市には、アジア太平洋地域をつなぐ海底ケーブルの陸揚げ局が設置されています。

例えば、「JUPITER」という最新の大容量海底ケーブルシステムは、アメリカ・フィリピン・日本(千葉県と宮崎県)をつないでおり、Googleなど大手IT企業も関与しています。

このケーブルは、宮崎県串間市から太平洋を横断し、アメリカのロサンゼルス近くまで続いています。

つまり、私たちが普段何気なく行っている「アメリカのサイトを見る」「海外のサービスを使う」といった行動の裏側には、宮崎から世界へ伸びる1本のケーブルがあるのです。


■ まとめ:海の底が世界の“インフラ”になっている

海底ケーブルは、私たちの生活にとって欠かせない**「見えないインフラ」**です。

SNSや動画配信、海外とのビジネス、あらゆる情報のやり取りが、海の底を通じて行われています。

そしてその中には、私たちの住む地域――宮崎県から世界へつながる道も存在しています。

今後も5GやAIの進展とともに、ますますその役割は大きくなっていくでしょう。

ちょっと海を眺めるとき、そんな「デジタルの海底道」を思い出してみてはいかがでしょうか?

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