社員の日記

2021年12月15日

不思議な友人

コロナ禍で行動が制約されているこの頃、山口県宇部市の友人は今頃どうしているかなとふと思う。

メールで聞いても、いつも「元気だよ」としか返って来ない。

20代の頃夜学で知り合い、かれこれ48年の年月が過ぎている。

彼の実家は酒屋を営んでいて兄さんが跡を継いでいた。友人はガス会社に勤め、夜は実家のビール配達を手伝っていた。

いつも私に会いに来る時は、地酒「初紅葉」を二本お土産として持って来てくれた。

話を聞くと酒造会社から店にまとめて納品する時に二本程無料で置いていくとの事。商品にヒビとかが入っていたら取り換え補償のつもりなのだろう。

友人も兄さんも酒が飲めないみたいで、私に回って来ていたようである。

そんな友人は、私が転勤する度に訪ねてきた。最初は沖縄に5名で訪ねて来てくれたが、その仲間の一人が女性だったので、この人が奥さんになる人かなと思ったが違っていた。

その後私が博多に転勤すると、またすぐ別の女性を連れて遊びに来てくれた。今度こそは間違いなく奥さんになる人だと思ったが、次に遊びに来た時は別の女性だった。

その後42歳で結婚するまで、私の転勤先が変わる度に、次々と別の女性を乗せて訪ねて来るので不思議だった。

まるで火野正平みたいな男性であるが、憎めない男でもあった。

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